松戸市
相次ぐ自治体や警察の“動画PR“ ネット動画が果たす「地域社会とのつながり」とは
千葉県内の自治体などがユニークなPR動画を作成し注目を集める中、柏警察署は相次ぐ電話de詐欺被害を食い止めようと目をひく注意喚起動画の公開を始めました。ネット動画が果たす地域の役割とは・・・
柏警察署が先週公開した電話de詐欺抑止対策ソング「合言葉は かしわ」です。
柏警察署警察官・喜多原拓人さん
喜多原さんは警察官になる前は舞台歌手としても活躍
柏警察署警察官・喜多原拓人さん
「(もともと)有名劇団やテーマパークでダンサーやアクターとして出演していました。私の経歴を聞いた署長から「喜多原そういうこと出来るのか?」「出来ます」と答えたのが始まり。一件でも多くおじいさん、おばあさん、色んな方々が電話de詐欺、そういったものに遭わないように少しでもこの歌が耳に残って、「この電話は詐欺かもしれない」「手紙は詐欺かもしれない」と一瞬思いとどまってくれれば嬉しい。」
警察官になる前は劇団四季でアンサンブルと呼ばれる舞台歌手としても活躍。今回その経験を生かし、作詞作曲と歌い手を務めています。
歌詞も電話de詐欺対策だけでなく、「訴訟に関する葉書がきたらお金が絡んだメールがきたら知らない人が訪ねてきたら」と、柏市内で多発する様々な特殊詐欺について注意喚起を行っています。
東京情報大学の伊藤敏朗講師
注意喚起の他、現役の警察官が楽曲を作った意義も大きい
映像表現に詳しい東京情報大学の伊藤敏朗さんは・・・
「市民と警察機構を結びつけるという役割、これはとても大きな効果があると思う。映像は情緒に訴える力が強い。自分が判断しなければいけないな、自分はだまされないぞとモチベーションを与えるという点では効果があると思う。警察官は市民に対して垣根の高い存在、あのようなおまわりさんが私たちのことを見守ってくれているんだ、とても楽しいな、とても良い人だなと思える。」
警察が注意喚起の動画を作成しただけではなく、現役の警察官が楽曲を作った意義も大きいと話します。
「むくえなちっく。」のyoutube動画より
千葉市のPRにもyoutuberが活躍
「やっぽー。むくえなです。今日は千葉市にやって来ました。」
一方こちらは、千葉市が今月公開したPR動画「ちば市『最★高』発見会議」。チャンネル登録者数5万人を超える現役女子高生ユーチューバー「むくえなちっく。」が10代の目線で市内の魅力スポットを巡り動画を作成しました。
「千葉市の魅力に触れてもらって良いところだなと思って欲しい。」
千葉市観光プロモーション課 渡部紗妃さん
「ユーチューブやツイッターは比較的手軽に情報発信できる。見る人も気軽に見ることが出来る。そういった点(ネット動画のPR)では魅力です」
動画作成にあたり開催した会議では、千葉市観光PR大使の「5 BEACHエンジェルス」、「ちばモノレールガール」など市内在住の学生メンバーも意見を持ち寄りました。
千葉市観光プロモーション課 渡部紗妃さん
「この年代の方々は2年後に控えている千葉市で開催の東京オリンピックパラリンピックで大会ボランティアとして活躍する年代。その大会ボランティアとして活躍する時に「千葉市はどんなどころ?」と聞かれた時に、思い浮かべて欲しいと昨年度から事業を始めている。この動画をキッカケに千葉市は「こんな面白いところあったんだ」「こういう楽しみ方があるんだ」千葉市の魅力に触れてもらって良いところだなと思って欲しい。」
東京情報大学の伊藤敏朗講師
松戸市や四街道市も注目の動画を作成している
また松戸市は、子育て世代をターゲットに市外からの定住を目的としたPR動画を。四街道市は、1文字違いの北海道にラップで勝負を挑むユニーク動画を作成し、どちらも再生回数20万回を超える注目を集めています。
東京情報大学の伊藤講師もネット動画が地域社会に波及していく役割は今後も増加していくと分析します。
東京情報大学の伊藤敏朗講師
「自治体と住民の垣根を低くしていくという意味では大きな効果がある、時代の趨勢だと思う。
映像を使って住民や地域の人々に情報をどんどん公開していく、本当に素晴らしい流れであって、私たちの社会の新しい情報インフラとしてネット動画が根付いてきたという大きな証拠になっていると思う。」